薬の飲み方、食前・食間・食後って!? 守らないとダメ!?
病院で薬をもらうとき、「食前」「食間」「食後」に飲むように指示されますよね。でも、どれくらい前なのか、後なのか、ちゃんと飲まないとどうなっちゃうのかって思いません? そこで、医薬品メーカーや病院、大学薬学部のサイトなどを参考に調べてみました。
薬を飲むタイミング
食前とは
食前というのは、食事する20〜30分前のことです。食事する前は、胃の中は空っぽなので、食べ物や胃酸の影響を受けたくない薬や吐き気を止める薬、胃の調子を整える薬などは食前に飲むと効果的。食事で高くなる血糖値を下げる糖尿病の薬や、漢方薬も食前の服用が一般的です。
食間とは
食間は、食事の最中と思っている方もいるようですが、食事と食事の間という意味で、食事を終えてから約2時間後が目安です。お腹が空いているときに飲むと吸収しやすい薬や、胃の粘膜を保護する薬などは食間に飲みます。
食後とは
食後というのは、食事をしてから20〜30分後のことです。食後は胃の中に食べたものがあり胃への刺激が少ないため、薬の中で最も多いタイプ。また食後に薬を飲むのは、薬の飲み忘れを防ぐためというのもあり、食後20〜30分経たなくても食後すぐに飲んでも大丈夫です。
服用時間を守らないとどうなる!?
食前・食間・食後というのは、食事によって変化する胃の状態や血中濃度を考慮して決めたものです。これ以外にも食直前(食事の直前)や食直後(食事のすぐ後)、就寝前などもあり、いずれにしても服用時間を守らないと効果がでなかったり、副作用が現れたりすることがあります。薬は、決められた服用時間をきちんと守り、規則正しく飲みましょう。
飲み忘れちゃったときは!?
決められた時間からそれほど経たないうちに飲み忘れに気付いたら、その時点で飲んでください。食後の薬を食事してから1時間〜1時間半後に飲んでも問題はありません。
次に飲む時間が近くなるような場合は、1回分を抜いて、その次から決められた時間に飲みましょう。飲み忘れたからといって、2回分をまとめて一度に飲んではいけません。
1回に飲む薬の量や1日に飲む回数が決められているのは、血中濃度を最適にするためです。飲む量を勝手に増やすと、血中濃度が高くなってしまい、薬が効きすぎて副作用を引き起こすおそれがあります。
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飲む間隔について明確な決まりはありませんが、1日3回の薬は飲む間隔を4時間以上、1日2回は6~8時間あけることが必要です。鼻炎薬や頭痛薬など、必要なときだけ飲む頓服薬でも飲む間隔をあけないといけません。
なお、薬の種類によってあける間隔や飲み忘れたときの対応が異なりますので、わからないことや不安なときには自己判断せず、医師や薬剤師に相談しましょう。
食事しなかったときは?
仕事の都合などで、1日3食食べられない場合もありますよね。
食事を食べずに薬を飲むと、胃の粘膜を荒らしたり、薬が吸収されなかったり、低血糖を起こしたりすることも。かといって薬を飲まないと、体内の薬の量が低下してしまい、効果が得られないことがあります。クラッカーやクッキー1枚だけでも胃に入れてから薬を飲めば、食後に近い状態になり、胃の保護にもつながります。
薬の種類によって対応が異なりますので、食事を抜いたときの対処法は事前に医師や薬剤師に確認しておくと良いでしょう。
水以外の飲み物で服用しても良い!?
水以外の飲み物で薬を飲むと、効果に影響が出たり、副作用が出やすくなります。ジュースや牛乳などで服用すると、薬によっては効き目などが変化してしまう可能性が高く、たとえば、グレープフルーツジュースに含まれる成分が、薬の代謝に影響を与え、血中濃度を上昇させてしまうことがあるので注意が必要です。
また、以前はお茶で薬を飲むのは良くないと言われていましたが、問題ないそうです。ただし、玉露のような濃いお茶は避けたほうが無難です。
また、アルコール飲料で飲むことも薬の作用に影響を与えたり、副作用が起こりやすくなる危険性があります。薬は水で飲むようにしましょう。
薬の飲み方のまとめ
「食前」は食事する20〜30分前、「食間」は食事と食事の間で、食事のあと約2時間後、「食後」は食事をしてから20~30分後のことです。
薬は服用時間を守り、規則正しく飲むことが大切で、飲み忘れたからといって2回分を一度に飲むのはNG。薬は水で飲み、食事を抜いたときの対処法は医師や薬剤師に確認してください。
薬を飲むときはルールを守り、がんばって早く病気を治し、健康な毎日を過ごしましょう。
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